イチロヲ

妖艶毒婦伝 人斬りお勝のイチロヲのレビュー・感想・評価

妖艶毒婦伝 人斬りお勝(1969年製作の映画)
4.0
傍若無人に振る舞う番頭により生計を破壊させられた女剣士・お勝(宮園純子)が、敵討ちのため江戸へと出立する。宮園純子主演による人気シリーズの第2作目。前作との直接的な繋がりはない。

「権力者によってヒドイ仕打ち(拷問・強姦)を受ける→復讐心を滾らせて、毒婦のスキルを覚醒させる」というお馴染みの展開。前作とは異なるロケーションにて物語が進行するため、別作品として楽しむことができる。

陰影のコントラストを大事にした映像作り、四肢切断在りきのバイオレンス描写、緩急のあるカメラワークなど、あらゆる技法が盛り込まれている。中川信夫特有の映像世界に、どっぷりと浸ることが可能。

女優陣による色鮮やかなお江戸ファッションもまた見目麗しく、グルグルと帯を解かれながら「あーれー、おやめになってー」が登場する。そして、若山富三郎の居合い斬りが、もはや芸術の領域に入っている。
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