アドベンチャー映画なんていつぶりってくらいの鑑賞だったけど、思った以上に楽しめたというのが率直な感想。
ゲームという仮想現実の世界でミッションをクリアして現実世界に帰還するというのはベタな展開だが、ゲームに熱中した少年時代の子供心をくずぐるような演出やストーリーに思わず熱くなるシーンもいくつかあった。
軽薄で自分のことしか考えていないようなブリッジの物語を通しての変化が物凄く印象に残ったし、「現実世界ではライフは1つだけだ、だから怖い。でもそれが人生だ」
というセリフはきっとゲームに入る前の彼からは出ないようなセリフ。
テレビゲームというシチュエーションで懐古的な楽しさを訴えかけるだけでなく、友情や恋愛などのいわゆる「青春的要素」がふんだんに盛り込まれていたのもよかった。
ゲームを通して各人物の変容が少しずつ描かれていくのは当然ながら、自分とは相容れない対象を受け入れることで大人になっていく様子は、現実にも通ずるものがあるような気がした。
ゲームに熱中する青少年期が、そのような感性が最も発達するタイミングであるだろうし、彼らの人生を豊かにする。
冒険のシーンの高揚感とかは正直感じられにくいかもしれないのでアドベンチャー映画としてはそこまで評価は高くないものの、個人的意見として昔のワクワクするような気持ちを思い出すことができたのでそこそこ楽しませてもらえた。
