フクイヒロシ

マグニフィセント・セブンのフクイヒロシのレビュー・感想・評価

マグニフィセント・セブン(2016年製作の映画)
3.5
足を撃たれて「足を撃たれた〜!」
耳を撃たれて「耳を撃たれた〜!」
弟が殺されて「弟を殺しやがったな!」


冒頭のこれらのセリフにより、エンタメ映画として割り切って観た方がこの映画を楽しめそうだと判断。


デンゼル・ワシントンの涼やかな目のかっこよさったら!

イーサン・ホークは美味しい役。元青春スターだったとは思えないルックスでなおよし。

ピーター・サースガードがこんな大作でラスボスやるなんて感無量。

イ・ビョンホンには役不足(正しい意味での"役不足")。演技の上手い人なのでもっと複雑なキャラをあげて欲しい。



映画全体としては軽い。
敵弱すぎるし、ガトリング銃強すぎ。

エンディングで『荒野の七人』のあの有名なテーマ曲が流れるので、まぁ結局はロマンあふれるエンタメ西部劇ってことで良かったんですね。


「南北戦争に参加した者は?」と言われて40歳くらいのおじさんが手をあげたり、
ピーター・サースガードの「ロックフェラーは自分の手を汚さなかった(俺は自分で手を下す)。」というセリフからして時代は1870年あたりかと。

てことはもう東部はかなり都会化してるし鉄道は充実して、ガソリン車も出て来てる時代。金融恐慌が起こるほどの近代化した都市。

なのに西部はまだあんな時代劇みたいな生活だったんだ。
西部開拓時代や南北戦争ってもっともっと古い話かと思ってた。


で、女性はやっぱ土を引きずるほどの長さのスカートはかされてたってのは女性差別ですね。あんなの裾すぐドロドロになっちゃうよ。
『プレイス・イン・ザ・ハート』のサリー・フィールドも綿花栽培をスカート履きながらやってたもんね。
モンペ履きたいでしょ、農作業するなら。

今作のヒロインのエマも、イーサンだかデンゼルだかに「戦うならズボン履け」って言われるけど結局履かない。
走りにくかっただろうに。