「僕が一番情熱を燃やしている二つの物―音楽とアクションー
が一本の映画になった。
昔からずっと、
音楽を原動力とするアクション映画を作りたいと思っていた。」
by エドガー・ライト(監督、脚本)
音楽とアクションが密接に絡み合うように、
ストーリーを忠実に展開していく、エドガー・ライトの独壇場である。
彼のセンスによって選び抜かれた楽曲は、
時にカーアクションの疾走感、
ワイバーの動き、ギアチェンジ、クラッシュなどなど、
音楽すべてが、見事に映像とリンクしている。
振付師がついているので、ベイビーの動きも、
流れるように音楽に乗っている。
往年のミュージカルや最近では「ラ・ラ・ランド」のように。
しかも、流麗な音楽というよりは、
オルタナをはじめ、スタックスあり、70年代ヒットあり、
選曲のユニークさは、
日本のFMなどでは、絶対聴けないような組み合わせ!
(最後に、サントラのリストを転記するので、ご参考下さい)
キャラ立ちした、ベイビーを囲む5人すべてが、全員ハマリすぎ。
恋する彼女以外、全員ギャングで悪人だけど、
濃すぎるワルを演じていて、なんか楽しそうだ!
ジェイミー・フォックスは、圧迫感バリバリで短気で凶暴という、
怖いギャング好演。さすがアカデミー役者。
もう一人のアカデミー役者のケヴィン・スペイシーは、
非情だが、ボスらしい包容力と、
最期にほろっとさせてくれて・・・・アリガトウ
そういえばこの二人、どちらも音楽映画の主演をしていて、
(「Ray/レイ」「ビヨンド・ザ・シー」)
音楽の素養も高い。エドガーの意向だろうな。
こういう達者な俳優に囲まれて、
ベイビーという通称にピッタリと合う、あどけなさを漂わせながら、
天才的なドライブテクを披露し、
曲作りする、繊細でピュアな心を持った青年の良さが光るってものさ!
Was He Slow?という自虐ネタも、サイコーに可笑しい。
アンセル君、君はスターだ!!
ハリウッド映画とは、一味違った、インディな香りもしつつ、
チクっと心に刺さる、さわやかな青春音楽映画でもある。
エドガー・ライト監督、次作も待ってます!!
一人でも多く、音楽ファンが増えてくれるといいな、の願いを込めて
サウンド・トラック全曲、リストアップします:
1.Bellbottoms - jon Spencer Blues Explosion
2.Harlem Shuffle - Bob & Earl
3.Egyptian Reggae - Jonathan Richman & The Modern Lovers
4.Smokey Joe's La La - Googie Rene
5. Let's Go Away Awhile - The Beach Boys
6.B-A-B-Y - Carla Thomas
7.Kashmere - Kashmere Stage Band
8.Unsquare Dance - Dave Brubeck
9.Neat Neat Neat - The Damned
10. Easy - The Commodores
11.Debora - T.Rex
12.Debra - Beck
13. Bongolia - Incredible Bongo Band
14. Baby Let Me Take You(in My Arms) - The Detroit Emeralds
15, Early In The Morning - Alexis Korner
16. The Edge - David McCallum
17. Nowhere To Run - Martha Reeves & The Vandellas
18. Tequila - The Button Down Brass
19. When Something Is Wrong With My Baby - Sam & Dave
20. Every Little Bit Hurts - Brenda Holloway
21. Intermission - Blur
22. Hocus Pocus - Focus
23. Radar Love - Golden Earring
24. Never, Never Gone Give Ya Up - Barry White
25. Know How - Young MC
26. Brighton Rock - Queen
27.Easy - Sky Ferreira
28. Baby Driver - Simon & Garfunkel
29. Was He Slow - Kid Koala
30. Chase Me - Danger Mouse featuring Run The Jewels and Big Boi