このレビューはネタバレを含みます
非常に面白かった。音楽とアクションが上手く融合しているタイプの作品はだいたい好きなので、もちろんこの作品も序盤から気に入ってしまった。脇役は全員悪役らしく曲者揃いで誰一人として似ていないのがまた良いが、ボスだけなんとなくストーリーのためにキャラクターが歪んだ感がある。
カーチェイスが見どころのアクション映画でもあるが、悪の道に走ってしまった主人公が、愛のために正しき道へ戻ろうとする成長ストーリーでもある。車で逃げ続けた彼が、最後は逃げ出さずに現実と向き合おうとする。デボラを連れ出したシーンも、ジョーを老人ホームに預けるシーンも、その覚悟の現れだろう。最後までベイビーを気にかけるジョーが切なくて、堪らず号泣。
個人的に「テキーラ」のリズムに合わせて繰り広げられる銃撃戦がお気に入り。