ひなこ

バービーのひなこのレビュー・感想・評価

バービー(2023年製作の映画)
3.5
自分ってすごい!と思いながら生きようと思える映画🎬

あらすじ
毎日全てがパーフェクトなバービーランドで過ごす、ベーシックタイプのバービー。ある日、セルライトがついたり、ハイヒールがしんどい足になってしまったりと、自分の身体に異変を感じたことで、人間の暮らす現実世界へ原因を探り、解決しに行こうとする。そこである親子と出会ったバービーは、現代において自分は全ての女の子の憧れ、夢を与える存在ではないと気付く。一方で、バービーと一緒に人間界に来たケンは、男性優位の社会に驚き喜び、バービーランドにもそれを持ち込もうとする、、

バービーが完璧でない自分を受け入れるきっかけとなった親子の母親役はアグリーベティのアメリカ・フェレーラ。
チャーミングで親近感のある女優さんだな〜とつくづく感じた。そういう役どころは、長年の説得力がある。
現代女性に求められる理想像が厳しすぎると、一気にまくし立てるシーンはスカッとして見ものです。

こういうフェミっぽいテーマの映画は本当に最近多いので、その兆しが見え始めた時は、あー、またこういう系か…と思ったのですが、他の作品よりも一歩踏み込んだ印象でした。
男性の陰に隠れているのが良しとされていた時代から、女性にも働くことや自立する選択肢が与えられ、好転したかに見えた社会への一石という感じ。
今度は社会の役に立っていなきゃいけない、何か秀でるものがなければならないという価値観に押し潰される。
それはバービーも、男のケンも同じで、自分というアイデンティティを確立するために特別なものが必要不可欠だと感じてる。

でも本当は、女も男も仕事も家族も関係なく、自分という存在だけでアイデンティティを確立するべき。自分は何が好きなのか?何をしている時に幸せと感じるのか?そういったことを濁りなく見つめられる人間になりたいな。
やっぱり周りの風潮とか環境から、ある程度の年齢で相手がいないとか結婚してないとか子供がいないとか、引け目に感じることもあるけれど…
今立派に仕事をして稼いで、気の合う友達に囲まれていて、大好きなペットがいて、美味しい物食べて、趣味を楽しんでる自分すごくない??めちゃめちゃ偉くない?と思って生きていこうと思う。

コメディ要素もあり、マーゴットロビーの魅力たっぷりで、視覚の栄養にもなり、ばっちりココロの栄養にもなるキュートな映画です🌼
ひなこ

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