まえじま

バービーのまえじまのネタバレレビュー・内容・結末

バービー(2023年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

2023年77本目。

GANTZの作者さん、フェミ映画では決して無いですよ。

公開前から物議を醸し過ぎていた今作。
アメリカ始め世界では特大ヒットの一方、日本では「Barbenheimer」騒動が起こり、大炎上。「オッペンハイマー」を観たときも書いたけどどちらの映画も完全な反戦映画であってこの件は完全に広報のやらかしなので作品に罪は無いですよ。

この映画、主人公はバービーに見えるけど個人的にはケンだと思った。男女の役割が完全に逆転しているバービーワールドではバービー達は大統領であったり様々な職業につけるが、ケンはただのオマケでバービーがいないと存在価値を見出せない。そんなケンが現代社会に行き、その社会構図を見て、男女平等を求めるのではなく、男性が支配する世界(ケンダム)に作り変える。これって男女は逆だけど過激なフェミニスト達が求めていることと似ているなと思い、勿論女性のエンパワーメントをテーマに置いたけど同時に行き過ぎたフェミニズムにチクリとする映画だったなと思った。

そしてバービーというおもちゃの映画としてメタ的な演出も多く、コメディとして見れる部分もありながら、シスターフッドを強調したり、母娘物語であったりまさしくグレタ・ガーウィッグ映画だった。

マーゴット・ロビーもまさしくバービー人形が実在したらという感じだったけどこの映画のMVPは間違いなくライアン・ゴスリング。ウザい悪役?だったけど同時に全く憎めなかったのは、彼のユーモアたっぷりな動作であったり台詞回しだったと思う。

スナイダー・カット、グレタがイジるのは許すけどワーナーがイジるのは許しません。
まえじま

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