このレビューはネタバレを含みます
正直な話、冒頭の赤ちゃん人形をぶっ壊しにするシーンで結構びっくりしちゃった。
女の子だって何にでもなれるのよ!だからおかあさんごっこに縛られなくていいの!みたいな感じで、ステレオタイプからの解放を表現するための手段としてぶっ壊したのはわかる。
けどそんな頭からぶっ壊しにしなくても…と思ったのは正直な感想。
(レビュー見てわかったことだけど、2001年宇宙の旅を観たことないので、オマージュとは気づかず。)
まあそんなモヤモヤからスタートしたわけだけど、ピンク色は大好きだし、バービーランドの風景もマーゴット・ロビーもかわいくて好きなので、前半はかわいい世界をそのまま堪能。
バービーのモーニングルーティーン紹介シーンで流れた歌"Pink"はよかった。
コメディっぽい要素もちらほらあったけど、リアルな問題も散らばってた。
いちばん共感したのはアメリカ・フェレーラ演じるグロリアの叫び。
「女性でいるのってまじで大変、好かれるためにあれこれ縛り付けられてるのを見るのはほんともう疲れた!」みたいなあれ。
叫び出したくなるほどいろんな板挟みにあってる感覚ってどこで生きていてもあるんだろうな。もちろん女性に限らず男性も含め、どんな人であっても。
グロリアの影響を受けたマーゴット・バービーが死について考えるのもセルライトに悩むのも、リアルな不安感が現れてる感じがしたけど、鬱バービーのCMにはちょっと苦笑い。
リアルワールドに来てすぐのバービーとおばあさんの「あなた綺麗ね」「知ってる」のやりとりも好きだった。
いちばんのメッセージは「完璧じゃなくても、何かになれなくても、私は私だから」ってことだと解釈した。
とりあえず、ただピンクでかわいくてハッピー!ってわけではないことはたしか。
賛否両論あるのもなんとなく理解できる。私も全部に肯定的ではない。
何回か観ないとこれ以上言語化するのは難しい。