Kaori

バービーのKaoriのネタバレレビュー・内容・結末

バービー(2023年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

良かったところもあるし気になったところもちらほら……

Barbieは色んなタイプの女性を顕在化することで女性のエンパワメントを促したとされる一方で、すぐ頭に思い浮かぶステレオタイプなBarbieは女性の美の概念を悪い意味で定着させたみたいな批判もある、そんな背景にあんまりピンとこないところから観始めて(幼い頃Barbieでも日本版Barbie的なリカちゃんでも遊んでいなかったので…)、そういう入りなんだな〜the社会派というか、問題提起がきちんとされているのがいいなと思った

そこからファンタジーやコメディ要素を交えつつブレずに社会派だったので良かった、サーシャママのスピーチ(?)は結構響いて涙目になりました、やりすぎてもやらなくてもダメで、何かすると男女どちらかから嫌われるみたいな風潮どうにかしたい、生きづらすぎる

一方で、有害な男性性の演出は皮肉に分かりやすすぎるくらい出てきてちゃんとくらって不快になってしまった(笑)あとバービーランドを取り戻して最終的に女の帝国にしてしまったら、現代社会が今でも男の帝国になってるのと変わらんことをしているのでは〜性別問わずどんどん混ぜてやっていこ〜という雰囲気も出してくれたら良かったなという気持ち、でもこれはあえての演出なのかもしれないけど

グレタ・カーウィグ作品だからおもろいやろ!エンパワメントされるやろ!という確信を持ってみていて、たしかにそういうシーンはあったけどモヤポイントはやや残るし、クィアな印象も薄いので少し期待値上げてみすぎたかなと……ただ映画全体を通してメッセージも表象も分かりやすかったので、それで大衆向け映画として成り立っている気がして、映画観るハードルを下げているのが良いアプローチだなあと思った

あとこれは自分の偏見を思い知らされたシーンで、最後婦人科行くってなった時「ええ妊娠した??」て思ったけど、別に私も妊娠せずとも婦人科通ってるし、婦人科=妊娠ていう考えが我ながら堅すぎて辛……となった、永遠の命でないなら婦人科くらい行くよな、私自身のステレオタイプ外したい……
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