みどり

バービーのみどりのレビュー・感想・評価

バービー(2023年製作の映画)
4.5

バービーランドは毎日がお祭りのような夢の世界
ある日自分の身体の異変により、人間界に降りたつバービー、そしてケン

今まではなにも感じなかったことが気になる。
体のラインにそった服を着ていれば、変な目で見られたり冷やかされたり。
自分は永遠に憧れの存在だと信じてやまなかったけれど、人間界ではマイナスのイメージばかりを持たれていたことを知って悲しくなってしまう

それでいて、自分の存在になにも感じなかったケンは、強くあること、上に立つことこそが男だと思いはじめる
男は女よりも上なのだという考え方
まさに、男性とはこうあるべき、の犠牲者

変わらない、同じであることを強要させられているかのような人形たちが自らの感情を持ち、変わっていくこと、老いることは悪くなくて、素晴らしいことなんだと気づいていく過程は
まさにマーゴットロビー自身が
ハーレイクイン以降、劣化してきたという世間からの声と闘っている(と思っている)姿とも重なった


人間の体を手に入れるということは老いていくということ
これからの人生は初めてのことばかり
生きていくことのつらさも、そして、悩みも増えていくのに、彼女の姿に、選択に、応援したくもなり、自分も応援されるような気にもなる
みどり

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