お気楽でわちゃわちゃご機嫌そうな映画を観ようと本作を視聴。泣かされました。
衣装とかはめちゃくちゃかわいい。カラフルで派手でかわいくて、ちょっとダサくて。見ているだけで幸せになれる。
バービー役のマーゴット・ロビーがかわいい。スタイル良くて、金髪にビー玉のような瞳、白く綺麗に並ぶ歯、きれいに弧を描く唇。
ライアン・ゴズリングもよかった。
あんなムキムキマッチョが現実にいたらそりゃモテモテだけど、バービーの世界観では、ヘタレというのがいいですね。
バービーたちの世界観はまさにファンタジーで人形たちのものなんだけど。
それらを皮肉に扱いつつ、人間界での不完全で理不尽さ、男女さによる不公平さ、ステレオタイプの男性像や女性像を浮き彫りにしている。
でも逆にそのステレオタイプさえも無個性な扱いを受け、アイデンティティを見失う。
そんなに重い風刺が効いた映画だとは……。
男とか女とか、年齢とか、背が高い、低い、痩せてる、太ってる。
仕事は、趣味嗜好は……。
それらを全部とっぱらって見えたきた自分の本質とは何か。
でも、それら身の回りに構成されているものもきっと自分自身。
それらを受け入れた時にやっと1歩前へ進める。誰の許可でもない、私が私だと思えば私になれる。
自分の意思で”自分”になれる。
こんなに考えさせられるとは。
いい映画でした。
