東朴幕院

大いなる陰謀の東朴幕院のレビュー・感想・評価

大いなる陰謀(2007年製作の映画)
4.1
ロバート・レッドフォード監督作とは意識せずに鑑賞。現代における米国の縮図を切り取って群像劇にしながらも皮肉たっぷりと描かれた本作、大変楽しんでみられた。
米国の政治から外交や軍隊の存在意義。マイノリティから奨学金を受け大学院に行ける所までいきながら、上流階級の白人よりも遥かに愛国心を持ち軍隊に入隊し、タリバンが強力になる前に叩く事を『手段を選ばない』と上院議員は嘯いて自分の政治的なポジションの上昇に活用したりとシステムに乗ろうと躍起になっている。しかし、志の高いマイノリティの若者が入隊し厳しい事になり窮地に陥っていく。
本作の白眉は、この様なストーリーラインも去ることながらトム・クルーズ演じる共和党議員とメリル・ストリープ演じるTVジャーナルストの会話劇に大学で政治学を教えるロバート・レッドフォードと学生のアンドリュー・ガーフィールドのそれも見応え十分であったね。
作品のオチはストンと腑に落ちる様なものではないが、心に残り考えてしまうもので、それは十分にお薦めされるべきものだと思ったね。
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