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20センチュリー・ウーマンのronのレビュー・感想・評価

20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)
4.5
マイク・ミルズ監督の作品は底抜けに優しいのでぬくいぬくい涙がじわじわくるなあ

好きなシーン、沢山あるけれど、息子の質問に答える母のシーンがとても印象的。今幸せ?と聞かれて「それは一番母親に聞いちゃいけないやつだね」と笑って答えるところ。お父さんを愛していた?と聞かれ「愛すべきだと思った。人を愛せないことが怖かった」と目を伏せるところ。

[2回目]
カモンカモンが楽しみすぎて予習として2回目の20センチュリーウーマン。マイクミルズ監督作品はみんながみんな格好わるくて大好きだなと改めて思った、がむしゃらに生きてるけどなにもうまくいかなくて人と分かり合えることなんてほんの一瞬あればいいほうでどれだけ愛してもしんどいだけ、でも人生の最後に飛行機に乗れることだってある。最近大叔母が亡くなって、人が亡くなるってその人のわからない部分がなくなってしまうことなのかもなあとかうだうだ考えていて、だからこそ、でもないけど、”I would try to explain to him what his grandmother was like, but it would be impossible” という言葉が刺さった、結局私もウィリアムと同じようにアネットのことをわかろうとして自分のなかの経験や感情を当てはめようとして、なにもわからなかった(今回はわりと高齢女性の文章を母に読み聞かせるウィリアムのシーンがグサッときたなあ)。あなたは今までどんな人生を送ってきてそうなったの?どこで生まれて、どんな音楽を聴いて、どんな本を読んできたの?そうやって聞き合ってわかった気になって、時にはわかり合って頷き合って違う道を選んでいく、
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