滝和也

ヤマトよ永遠にの滝和也のレビュー・感想・評価

ヤマトよ永遠に(1980年製作の映画)
3.3
重核子爆弾が
打ち込まれ、突然
全ての都市が制圧
された地球…。
起爆装置のある、敵母星に
向けて、再びの
ヤマト発進!

「ヤマトよ永遠に」

え〜、ヤマトはさらば宇宙戦艦ヤマトで超弩級戦艦に特攻して沈んだんじゃないの?と言う映画しか見てない皆さん。違うんです。映画版では確かにさらばで終わり。こちらはTV版のヤマト2から繋がってます(^^)ヤマト2ではテレサのみが特攻し、ヤマトは生き残りますし、真田さんも生きてます。そこから新たなる旅立ちを経て、作られた映画なんですね。因みにデスラーも生き残りますから、この後、ヤマト3ができた訳です。

新たなる旅立ちでイスカンダルを襲った暗黒星団帝国(笑)が地球に奇襲をかけてきます。ハイペロン爆弾💣(真田さんは重核子爆弾をこう呼びます)、人類の脳細胞だけを破壊する爆弾(笑)を打ち込み、強襲部隊による攻撃をかけ、地球を制圧してしまいます。このあたりの描写はなかなか。雰囲気は古典SFである宇宙戦争と似てます。掃討三脚戦車とか、各デザインが似てるんです。オマージュですね。

ヤマトは起爆装置を破壊するため、敵母星に向かう訳ですが、森雪は脱出に失敗し、古代と離れ離れになると言う珍しい展開。そのため地球では森雪の謎のメロドラマが展開。ヤマトの旅の合間に挿入されテンポを…。地獄に落ちてもいい…と言う旦那の犠牲になって身体を売りそうになる武家の嫁展開を見せます(笑)

森雪の変わりにサーシャが乗り込むって1年前の新たなる旅立ちの時赤ん坊でしたよね…。美しい女性になってる。イスカンダル人は成長が早いって…。この辺りからヤバそうな匂いが…(笑)

途中、敵中間補給基地を叩くヤマト。ここは見所です。コスモタイガーⅡの対艦ミサイルによる空爆シーンは名曲コスモタイガーのテーマに乗り、あの方の作画が素晴らしく、見事な仕上がり。でもスターウォーズのあのシーンをオマージュ…(笑)

後はやはり…。ヤマトは超展開が結構あるんですが、今回ばっかりは流石に…。浮遊要塞ゴルバなんて前回デスラー砲を撥ね返してるのに、波動カートリッジ弾一発で多数が偶然にも轟沈。真田さんも驚き、誘爆や当たりどころとか言いますがあまりにも…。

更に今度は敵母星についたら、200年後の地球って…。猿の惑星のオマージュかい!またこれがショボい理由で騙されたことに気づくという…。そんな方法いらんから真正面から勝負しやがれと!

サーシャの扱いも酷くて…。その展開はなかろうと言う。決死の覚悟で助けた前作の意味はこのためかい。山南艦長や守の扱いも酷くて、人の命の扱いが軽い…。さらばの影響なんだろうなぁ。こうすれば人気出るしというのが透けて見える…。いろんなSF映画にオマージュをささげちゃったし…。

うーん。やっぱりさらばで、やめた方が良かったんかな…。でもTVの3のガルマン・ガミラスは好きだからまぁ、繋ぎだし、しょうがないか…。私の中ではこの作品はヤマトの中では微妙な作品になってます(笑)だって、地球を襲った理由もウルトラセブンの敵みたいだよ…。

まぁ長いシリーズ、色々ありますよ。突っ込もうが何しようがヤマトはヤマト。楽しめたのは事実です(笑)
滝和也

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