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四月は君の嘘のchiのレビュー・感想・評価

四月は君の嘘(2016年製作の映画)
2.7
基本的に原作ファンだから、
人気漫画を映画化した作品は観ないんだけど、地上波でやってたからつい観ちゃった。

内容がとにかく薄い…
まず、ビジュアル。
広瀬すずちゃんの髪型は、人工的すぎて全く可愛いと思えなかった。というか、違和感がすごくて集中できなかった…。
私が知ってるかをちゃんは明るくて、可憐で、儚くて…なんていうかもっと特別な感じなんだ それが感じられなくて残念。
山崎賢人は、ただ服装と髪型モサくしてみただけって感じだった。
へっぽこ公正じゃない…。
私が知ってる公正はへっぽこなのに、ピアノ弾いてる時は別人みたいに生き生きとしてて、カッコいいんだよ…
もうこのあたりは実写化してる時点でクリアするのは難しいと思うんだけど、
もうすこしやりようがあったんじゃないのかな?と、思ってしまった

ビジュアルもだけど、私にとってはストーリーもハマらなかった

公正の母親との別れは、軽すぎると感じた
公正のこれまでの苦悩が全く伝わってこないし、だからこそ母親との絆もあまり感じられなかった。
もっと悩んで、ピアノと、そしてお母さんと向き合って、乗り越えて欲しかったな。

椿はずっと一途に公正を想ってるのに、その描写があんまり無いのが勿体なさすぎる。これじゃ怒鳴ってるだけじゃん…って思ってしまった。

そして、かをちゃんが渡を好きだったって、全く感じ取れなかった!!!これじゃあ騙されるも何も無い〜〜

というか全体的に登場人物の心情が描かれてない感じがした。

最後のコンクールからラストシーンまでの15分くらいは原作だと超クライマックスで、一番公正の気持ちが伝わってくるところなのに、全く伝わってこないし、盛り上がりがない…
もっと臨場感がほしかったな…

そして細かいけど、最後のかをちゃんの手紙のシーンの、「私は走り出したのです」のところ、疾走感皆無すぎてこの映画の中で一番楽しみにしてたシーンだったのに、個人的に一番残念なシーンになってしまった



漫画の欠点は、匂いが感じられないこと、そして音が聞こえないこと。
この漫画は聞こえないはずの音が聞こえるって話題になった作品。
なのに映画で実際に「音」をつけたら、どうしてこんなに陳腐になってしまうんだろう。観客とのイメージのギャップを減らすことは、映像化する上での1つの課題だと思う。


ボロクソに言ったけど、
2人で帰り道に歩きながらきらきら星を歌ってるシーンはすごく良かったです。
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