菩薩

プレイの菩薩のレビュー・感想・評価

プレイ(2011年製作の映画)
4.1
私とてかつてはふと気を抜こうものなら突如先輩から「何調子こいてんだ」のマジックワードが飛び出すくらいには治安の悪い環境で中学時代を過ごした為、確かにトラウマと呼ぶべき感情も持ち合わせながら同時に世の中には天敵と呼ぶべき存在が多数いる事を認識しながらここまで大きくなりました。が、世の中にはそうで無い人間も多々いる様で、それこそ最近は子供を上手にしばき倒せ…叱る事の出来ない大人が増えたせいか、もしくはスマホ画面以上の視野が欠如したそれ以外の世界には興味関心心当たりの無い人間が増えたせいか、クソガキと呼称すべきクソガキやクソガキのまま身体だけは巨大化していったのだなと思われる人間が増えた様に感じる。まぁこの映画の中のしばき倒しはそのやり方こそちょっと違うと思うが、人間死ぬ迄に一度くらいはゲロ吐くくらい他人に怒られるべきだと思うし、少なくとも人として生きていく上で恐怖と言うのは身を引き締める為に必要なスパイスとして小さじ2杯くらいは振りかけられるべきなんじゃないかと思っている。実際の事件を元にという事で、マイノリティに容易く声をかけられない風潮の醸成や傍観以上の事が出来ない大人への批判は色濃く出ているが、それ以上にホモソのどうしようも無さと言うのも上手に描かれていたと思う(腕立て伏せのくだり、ママの手伝いに帰るメンバーをフルボッコにするくだりなど)、ポリコレを武器に切り取りだけで喚き出すリベラルに笑う。警察が全く姿を現さないのはリアルなのかどうなのか判断つかないが、警察は事件にしない為にも存在している権力機構だと思うからバシバシ呼ぶべき。とりあえず世の中から回転寿司屋や牛丼屋でちょける馬鹿がいなくなります様にと…そんな事よりも「いじめ」がちゃんとした「罪」へと変換される世の中になります様にと思わずにはいられなかった。ナイス胸糞、これくらい謙虚な作風を貫いて欲しかった。
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