『ダイハード』×『ホットファズ』÷韓国映画
大エンターテインメント作品！
正義感が強くてキレやすいベテラン刑事が、清涼感すらあるゲスの極み御曹司を追い詰める！
ダイハード的な肉弾戦アクションと、ホットファズのような軽妙なテンポ感で、ありがちに思われる巨悪を追い詰める熱血刑事モノをアップグレードしています。
その中にも、韓国映画的な容赦のない暴力シーンや最低な行為の連発にテンションがジェットコースターのようにアップダウンします。
本作は幕開けから最高で、エドガーライト的なマッチカットとテンポの良い編集で、“何かが起きている”ことを軽妙に見せていきます。次第にその内容がわかってくると、怒涛のアンサンブルアクション！
本作は主人公の泥臭いアクションも秀逸なのですが、主人公が籍を置く警察内のチームの動きも楽しいのです。例えば、女性キャラクターの美しい蹴り技は見事でありながら全体を通してのギャグになっていますし、少し頼りない印象のチーム長の気の抜けた雰囲気が緊張を緩和させてきます。
それでも、その中にもキチンと韓国映画らしい“痛そう”なアクションが混ざってきます。関節を折るわ、頭をドアに何度もぶち当てるわ、散々です。でもそれが同時にギャグにもなってるのが楽しいポイントでもあります。
本作の幕切れも、ダイハードシリーズやその他のアクション作品に則ってか、事件解決！から少しの幸せなエピローグを添えて終幕！となります。ここら辺の潔さが気持ちいい。ダラダラと後日談を語る時間をカットしたおかげで、パツパツに詰まった内容をお届けしますよ！という気概すら感じます。
今見ると「パラサイトの…！」な人とか「この人出てきたら全部この人が解決しちゃうじゃん！」な人が登場したり、キャストも楽しいです。
韓国映画の中身を作り上げる強さをビンビンに感じました。よくある設定でも、きちんと面白くて見応えのある内容に仕上げてきます！
どんな人にもおすすめできる、とても楽しい娯楽作品です！スナック片手に是非！
大好きな作品です！
