まーさん

ダウンサイズのまーさんのネタバレレビュー・内容・結末

ダウンサイズ(2017年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

このアプリのサムネイルになってるチラシはダサすぎるしこのイメージでは全然面白そうに見えないし可哀想すぎる。確かにラストは少々消化不良だけど、人類の今後を考える壮大なテーマをコミカルに描いていてとても興味深く観た。小さくなっても格差があるところが面白い。設定はところどころ謎な部分もあるけど、小さくなる医療行為のシーンはとても面白くて、社会的にこの制度がきちんと整えられているのが面白い。仲介会社の人に対してあなたはなぜ小さくならなの?と聞くところも笑える。旦那が人工なんとかでねーと言われても、あの人何かしら嘘ついてそうと思っちゃうよね🤣酒場でダウンサイズに対して意見が対立しているシーンや、ラストのある意味カルト的な計画のシーンは、いままさに現代に起きているさまざまな問題をもダウンサイズ、凝縮されている感じがして、面白いと思った。コロナによって色んな考え方があって、現実から逃れようとカルト、陰謀論に逃れる人もいるから、まさにいま、うーん!と思って観ちゃう。細部まできちんと描くから成立しているのであって、中途半端な予算のCGや美術では興醒めものだろうから、日本では絶対にできない作品だと思った。いざ、自分がこんな世界に生きていたらどうする?ノアの方舟に乗るか?乗らないか?現実世界で困ってる人を助けるか?ある意味、自分の意思で小さくなったわけではないベトナム人の活動家である彼女が、一貫して人を助けているところが誰よりも強くて美しいと思った。欲望で小さくなった人たちは、どの世界においても欲望を追いかける。では主人公はどうなのか?妻のために、豊かな暮らしを目指して小さくなったものの、作業療法士という仕事をしているところからも、基本的には人のために働きたい人なのだろう。最終的にノアの方舟に乗っても乗らなくても、彼らしいとも言えるけど、ラストは目の前の大切な人と周りを少しだけハッピーにしていくことが彼の道としたわけで、確かにそれが最も彼らしいとも思った。
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