Taul

フリーランスのTaulのレビュー・感想・評価

フリーランス(2015年製作の映画)
4.0
『フリーランス』JAIHOで鑑賞。タイのナワポン・タムロンラタナリット監督作品。評判どおりの面白さだし快作だ。グラフィックデザイナーの主人公が徹夜続きの凄まじいワーカホリックで湿疹に。彼の仕事がレタッチというのが批評的だし可笑しく演出されていた。新人医師との淡い恋心と健康よりも大事な仕事との狭間で揺れるのを、笑いながらも身につまされる。そして修正も替えも効かない人生だから切なく愛おしい、そんな思いに包まれていく。

『フリーランス』『スピード&ラブ』の熱血コメディ感と『ハッピー・オールド・イヤー』の社会批評性がうまくミックスされていた元ネタの作品のよう。やはり独特のテンポとカメラワークが心地いいナワポンワールドだった。嫌味がないので見やすい。特に男女の距離感、清潔感、対等さが爽やかで仕事のパートナーの女性との関係がいい味。そして医師ダビカ・ホーンが驚きの美しさで病院通いも納得だ。
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