「ルーム」から想像したのはサスペンス、パニック、、、ちょっと怖い映画を想像。
暗い部屋での異常な生活が描写されるところから始まり
暗い映画だなあ~と、ちょっと苦手な映画かも?しばらくは我慢して観ることに、、、
5歳になったばかりの少年とそのお母さんが暗い狭い部屋から出ることなく
二人だけの生活、、、時々(週に1回?)男がやってきて生活に必要なものを差し入れしていくようだ。
少年にとってはその部屋だけが現実で全てで、、、外に世界があるなんて知らない、理解できない。
そんな状況でも母は強し、狭い部屋でも息子をたくましく育てている。
少年の身体を動かし、遊びの中で鍛え、本を読ませて最低限の知識を与えて、、
そして5歳になったのを期に現実を教えることに、
が、少年が簡単に理解できるわけがなく、、、
それでも母は7年間閉じ込められた部屋からの脱出を企て実行に移す、、、、
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少年を死体に見せかけて、息子を外の世界へ送り出し、、、
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少年が駆け付けたパトカーに保護され、そのパトカーの中で少年に問いかける女性警察官がとても優秀だった。
、、ぼんくらな男の警察官は「児童保護施設」へ送り届けておしまいにしようとするが
ちょっと待って! と
パニックになって母親の名前を忘れ言えない、どこから来たのかも当然言えない少年の僅かな証言情報から
一気に事件解決の糸口を見つける、、、、このシーン、ちょっと鳥肌がたつほど感動に近いものを感じた。
無事母親も発見され保護され、ハッピーエンド?
・・・・・・
この映画はここからが、部屋を脱出してからが見どころだと思う。
現実世界にすぐには順応できない、いろんな葛藤の中で苦しみながらも
母と少年が立ち直って成長していくところをとてもリアルに描写している。
ある日、少年が「へやに戻りたい」と
少年にとっては生まれて育ったところ、ふるさとなのかもしれない、、、そして
母にとっては忌まわしい「へや」へ少年と訪れ、、、少年は「こんな狭いところにいたの!?」と思ったのかどうか?
懐かしいぼろぼろになった家具をさわりながら
"GOOD BY! CHAIR 1" "GOOD BY! CHAIR 2" "GOOD BY! SINK"
と声をかけて、最後に
「ママも「へや」にサヨナラして」
すべてがここに凝縮されたような、心が掴まれた、、、ジーン~
とても素敵な映画に出会えたなあ~