ブリーラーソン主演。
そして主演女優賞、撮りました!
私事ですが、受賞に至った作品の演技を観る時。
あ、きっとこのシーンがキモなのかな。
そんな場面、演技、セリフを探すのが好きです。
一人、仕事終わり、映画館で感動しながら考えました。
今回のルームは、トータルで演技を象っていく。そんな展開でした。
ゆえにラーソンの演技は、時間経過と伴に、威力が増し、ルームの時のママ。部屋から出た後のお婆ちゃんにとっての愛しい娘。
両方を行き来するような、演技が凄く良かったです!
特にこれでは同じくノミネートのケイトによる、キャロルが、手の動きだけで異常なくらいの演技だったのに対し、ラーソンは目と口の変化が無気力や力強さを感じる魂のこもった演技でした。
監禁から塞ぎ込み、心と身体が分離したような表情。視線のぼんやりさ。
極限の中、ジャックの誕生が彼女の心に変化を。
リチャードパーカーなしでは、パイが生きて帰ることが出来なかったように。(ライフ・オブ・パイ)
そして母とジャックによる脱走。
しかし、7年間。天窓しかないルームで抜け殻になってまでも生きたママ。
生きることを捨てていた。ジャックのためにと。自分の心は未だに囚われたまま。
出た後でも、心は、ぼんやりと空を見つめ、まだ部屋にいても居なくても、同じような、そんな違和感を覚えながら、生活を送る。
最後、部屋を見に戻るとき、そのときのジャックの一言が、彼女にとって最も必要な言葉だと感じ、ゾクッとしました。
ラーソンもハっとした表情。
しかし、しっかりと口の動きだけでわかります。
ママも部屋にさよならして。
グッバイ ルーム