ルームのよふかしのネタバレレビュー・内容・結末

良い映画やった。
あらすじが「監禁された親子が脱出する」って感じやからドキドキハラハラのサスペンス映画かと思ってたけど、違った！
もちろんハラハラはするけど、それ以上に純粋な5歳の息子と迷う大人の母親の愛の物語。

天窓の絵みたいな綺麗な青空と、ジャックが生まれて初めて見た外の世界の広大な空の対比が美しい。
あの小さな納屋が世界の全てだった男の子がラストでは家具一つ一つに別れを告げて、自ら大いなる世界を歩いていくの感動する。
ママが「good-bye room」と口パクしたのもしんみりする。ママにとっては忌々しい納屋やし、受けた屈辱と痛みは決して消えないけど、こういう分かりやすい"儀式"によって過去としてちゃんと決別できるんよね。

納屋では、ママが脱出を願うのに対して外の世界を知らないジャックは現状維持を望んでたのに、脱出後にはますます精神が不安定になったママを支えるほどにジャックが強く前向きな子になってるのが素敵。子が親を求め願う愛は強い。

とにかくジャックとママの役者さんが演技が上手すぎた。すごい映画やったな。