KAZU

ルームのKAZUのレビュー・感想・評価

ルーム(2015年製作の映画)
3.8
エクスマキナとの併映@早稲田松竹

「閉ざされた世界」に生き(産まれ) 「新しい世界」に飛び出していく過程を描くヒューマンドラマ。7年間にも及ぶ、監禁という想像すら堪え難い苦しみ。その過酷の環境の中にも決して忘れる事のない望みと希望。それは、一人の息子の存在であり、新しい世界へと息子を導くことである。

新しい世界とは、監禁されたRoomと呼ばれた監禁小屋の外の世界であり、私達には当たり前の日常の世界である。物語はRoomから飛び出し、母を支え続けた子の存在、過去の経験から一歩を踏み出せない母という存在。新しい世界へと導いたのは母でもあり子でもある。母子ともに互いに成長していく過程が美しく胸を打つ作品でした。世界中で共感されたのも納得です。

世の子を持つ女性に鑑賞して貰いたいと思える作品でした。
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