このレビューはネタバレを含みます
2019/06/02 Sun
テレビ放送で観た。以前から観よう観ようと思い続けて後回しにしていたからいい機会だった。
しんどかった。 泣いた。
観賞前は監禁中の苦労をたくさん取り上げるのかと思っていたけど自由の身になってからの方が長く時間をとられていた。犯人が捕まっても被害者たちにとっては何も終わってないし、辛いことばかりなんだよな。
ジャックは自由を手にしてからも"部屋"でのことを昇華して思い続けていたけれど、それは"部屋"が好きなんじゃなくて母親のことが大好きなだけなんだよな。
印象的なのはジャックがおばあちゃんに"部屋"はすごく広くて端が見えないって言っていたシーンを経ての、終盤ジャックと母親が"部屋"に寄ったときのシーン。世界を知らないジャックにとって"部屋"はジャックにとっての全てであり世界だったけれど、友達ができたりレオという和める相手ができたり念願の犬と関わったことで世界をより知ったから"部屋"は世界にとってほんの一部だということに気づいて別れを告げたんだ。
個人的にレオが好きだな。初めはおばあちゃんの後夫でおじいちゃんよりも汚らしい見た目だったから偏見をくわえて見ていたけれど、実はおじいちゃんは「家族の尊厳を守るため。」とか言いながら世間からの目を気にしてジャックを受け入れることが出来ていなかった。それに対してレオはジャックの気持ちを汲み取りながら積極的にジャックと関わりを持っていた。本当にレオはジャックにとって良き理解者だと思う。母親にとってはとても複雑なんだろうけれど。