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マダム・フローレンス! 夢見るふたりのFilmuraのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

深く複雑な愛の映画。

メリル・ストリープがもうほんとうにいた人物のようにみえてくる…演技、うま…

フローレンス婦人は、純粋な音質育ちの蝶よ花よと愛でられてきた苦労知らずの自由人なののかと思いきや

病のせいで好きな人と結ばれない寂しさを抱え、鞄に遺書を忍ばせ、いつ終わってもおかしくない生であることを常に意識しながら過ごしている
そんな複雑な人生の背景を持つ彼女

そんな彼女が支えとなる音楽に、好きなことに夢中になる時だけは病気のことを忘れて夢中になれたのかな

最後真実に気付かされる残酷なシーンほんと気の毒だったが最期には夢を叶えた喜びも感じていい思い出になってくれてよかった…

シンクレアも昔酷評されたのを庇ってくれた夫人への恩返し的な意味合いもあるのだろうが(きっかけか?)、とことん尽くして彼女を守ろうとしたのは、そうさせる彼女の人柄と彼の愛情の深さなのだろう。
外にキャスリーン(レベッカファーガソン)と交際する姿からほんとに婦人を愛してるのか疑問に思えたが、物語の端々の彼の言動から心から婦人を愛し支えたいと思っている愛情深い男性なのだと伝わってくる

マクムーンさんを通して婦人への情が芽生え物語に自然と惹き込まれていった。コメディかと思いきや、骨太な映画だった。若い時に見ても魅力が分かりにくい映画かも。
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