このレビューはネタバレを含みます
伊能先生にはしばらく生きておいていただきましょう…
え?
忠敬さんが亡くなるところから始まり、え?なになに?と思ったけど、
千葉県知事からの大河プロジェクトの企画に、中井貴一扮する池上主任が公務員らしい真面目さと、忠敬さんへの敬意と愛情で意欲的に?巻き込まれていく…
まさか大日本沿海輿地図の完成3年前に伊能忠敬さんが亡くなっていたとは…
歴史の資料ではたった2行の3年越しの出来事
ただその2行の間に秘められた真実とは?
そう、これは、伊能忠敬の志を継ぐ名もなき伊能組のプロジェクトX
時は生きていてもらいましょう…の江戸時代に戻り、北川景子(おえい)に謀られ渋々巻き込まれる髙橋若先生(中井貴一)、
単なるごまかしの与太話ではなく…地図作りに秘められた故人の想い、伊能組の想いに感化され次第に熱が入っていく…
現世の熱意を持ってプロジェクトに関わり始めた貴一と、江戸の保身のための巻き込まれから次第に熱を持ち始めていく対比がいい
なんか勘定奉行出てきたり公共事業としての地図制作プロジェクトと、現世の大河プロジェクトという公共事業がオーバーラップして面白い
そう、これは公共事業にまつわる二つの公務員の物語でもあった笑。
結束を深め西村まさ彦をあしらいたどり着いたプロジェクトXの山場…
追い詰められ搾り出された「伊能は次の間に控えてございます…」
そして千畳大広間に展開された大日本沿海輿地全図の荘厳さ、美しさにグッとくる
約20年コツコツ歩いて志を持って作った地図が将軍草刈正雄のいい声で⭕️
伊能はこちらに…と(本物の)草履が将軍拝謁!
忠敬さんと若先生への「大義であった…」はグッとくる
でも忠敬さん顔も一切出てないから忠敬さんにはあんまり感情入らないね笑。そこのフォーカスの当て方がやっぱり上手いんだなぁ
感動のストーリーも結局加藤先生は伊能組のプロジェクトX小説にしちゃうし大河への道は閉ざされたかに見えたがそこは落語の大団円
忠敬さんのように歩き出すこと、コツコツとやり通すこと、がんばりましょうでよい終わり
立川志の輔さんの創作落語が原作と聞いてびっくり