ペコ

モンスター・ウィズ・サウザン・ヘッズのペコのレビュー・感想・評価

2.9
エンタメ性ゼロ。社会的メッセージ、緊張感、リアリティに長けた作品。

夫の治療費がおりるように保険会社にかけ合うが、たらい回しにされ、妻がある行動に出る。

この映画で一番驚いたのが銃声。本当にびっくりして思わず目つぶってしまった。色んな作品で銃声は聞きなれていたはずなのに、すごくナマっぽくてドキドキした。

製作者の方によると、この映画は一方的な作り手側の意図を押し付けないよう、なるべく感情扇動を避けた演出をとったとのこと。確かに音楽は少なく、画面も少しブレて人物の表情がわかりにくかった。また、キャラクターの二面性がきちんと描けているため、一方的な悪者は存在せず、ゆえに誰も責められない構図になっている。だから私の頭の中で、この映画は未だに完結せず、水垢のようにこびり付いてとれません。でも良い映画とは往々にしてそういうものだと改めて思いました。
ペコ

ペコ