にゃんにゃん

密猟妻 奥のうずきのにゃんにゃんのレビュー・感想・評価

密猟妻 奥のうずき(1981年製作の映画)
5.0
「のけぞる女」に引き続いて風間舞子観る。菅野隆監督作品観るの初めて。助監督は中原俊。開始5分で、海が見える邸宅、響くかもめの鳴き声と波の音、「死のうよ、きりがないよ」って風間舞子のささやき、美しすぎて涙が出るよ。ここだけ何回でもリピートで観ちゃうよ。美しい5分ショートムービー選手権あったらぶっちぎりですよ。「色情姉妹」も浦安だったけど浦安っていいよね。いどあきおらしく全てがエモい。北見敏之が持ってるトランクから大人のおもちゃが大量に飛び出すのまでエモい。北見敏之好きだー。いどあきおらしい逃れられない淫蕩の血、寄せては返す終わりのない、生きてる限り絶対に満たされないきりがない性欲、孤独孤独孤独、うわあ胸に響く。ラストのいつくしみ深く罪咎憂いを取り去り給う神々しい聖母感、パッヘルベルのカノン、美しい青空、干潟、感動しかない。美しい66分ムービー選手権でもぶっちぎりだよ。初めて観た女優さん、中川みづ穂の演技が下手すぎるのは難点だけどとにかく傑作。こんな傑作だなんて油断してたわ。実在感がなさすぎるのがどうかと思いながらも、崖の上から海に吸い込まれるときの走馬灯みたいな生と死の分かれ目感、やっぱり傑作という評価に落ち着く。この映画に出逢ったからもう私のロマンポルノ傑作発掘人生を終わりにしてもいいんじゃないかと思っちゃうくらい満足してしまった。いや、まだ観るんだけど。
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