風櫃（フンクイ）の少年のTheylivebynightのレビュー・感想・評価

こんなに素晴らしい映画だったとは。もう何もかもが、素晴らしい。波しぶきと太陽の風櫃の風景、若者たちを飲み込み高雄の街。とくに人や車が主人公たちの前を次々と横切る、そのことの効果たるや。どこにでもいるであろう、名もなき若者の生の、鬱屈した埋もれ具合と、垣間見える輝きを見せてくれる。青春のひと言で片付けるには、あまりに豊かな表現の前に呆然とした時間でした。