最初の方は一体どんなやつが出てくるんだろうと興味津々だった(割と古典的な形状だった)が、割とあっさりと彼らが現れてからはコミュニケーションを試みる過程が興味深かった。全く中だるみのない旨い展開はさすが。
ただ私は途中から時制がぐっちゃぐちゃになってしまい、混乱したままラストまで行ってしまった。ルイーズは選ばれるべくして存在したのか?シールドなしの接触は、ちょっとファンタジー?『2001年宇宙の旅』っぽい表現?全体の仕上がりもほろ苦いファンタジーだった。
深い!単なる異星人とのファーストコンタクトを扱ったSF作品ではない。
原題の“arrival ”もなるほどな、だったが、邦題の『メッセージ』も悪くはないと思った。
共通の敵を作ることで結束するのはありがちだけど、そうじゃない「オール地球」のつくりかたもありだと思う。対話無く分断で引き裂かれそうな現在だからこそ。