地味で淡々と物語を描いているのにちゃんと危機的な状況という事が伝わってくる不思議な映画。異星人との禅問答のような対話だったり独特な演出と雰囲気に包まれています。物語のスピードは遅くて私の好みの映画ではないのですが、何故か早送りする気にはなれないから不思議。宇宙船の形状など映像も魅力。フォロワーさんも仰っていましたがどことなくジョディ・フォスターの「コンタクト」に似ている感じも確かにありますね。
異星人とのジェスチャーでの意志疎通や赤ちゃんに言葉を教える感じが対話シーンに表れていて面白く感じました。主人公の意味深なフラッシュバックみたいなやつや、時間軸のバラバラさなど、とにかく観てて？？？マークが頭の上で踊る感じ。途中までは幻想的な面白さがあったのに、ある国の登場から現実的で人間臭く殺伐として面白味が消えていきます。
スルメみたいなじんわり旨さが出てくる不思議な魅力に溢れる映画ですが理解力が偏差値以下の私には難しく頭に入って来ず、面白さを十分には理解出来ませんでした。知っていても変えられない物もある、とりあえず皆で力を合わせて平和に生きなさいって事でOKでしょうか…？終わった後の不思議な余韻は確かにあって情感的な音楽もそれを際立たせていました。私には合わない映画でしたが、好きな人はとことん好きになるタイプの映画と思います。
