金曜ロードショーにて。
「家族愛」を描く作品でメッセージ性はわかるのですが、序盤がキツかった。おばあちゃんを筆頭に家族がミゲルの意思を蔑ろにしていて気分がよろしくない。
ミゲルに対して愛があるのわかりますが、「家族」に従えとミゲルの意思に耳を貸さずに従わせようとするのはげんなりです。
ミゲルのお手製ギターを目の前で破壊するシーンは流石に不快に感じました。そりゃミゲルも家出しますよ。
ひいおばあちゃんが自分を置いて消えた父を、音楽を怨むならわかりますよ？ その娘であるおばあちゃんがなんでそこまで音楽怨むの？？
周りの家族も祖母の横暴に誰ひとり異を唱えず従うだけ。いくら伝統と言っても産まれながらに生き方を決められるのは私は嫌だな。
そんな序盤ですが、メインの死者の国パートに突入してからは不快に感じる部分がさしてなかったです。
死者の国で会う親族の方が人間味ありましたね……
死者の国と現世と繋ぐ橋が幻想的。
ミゲル役の石橋さんの歌唱力の高さもあって音楽を堪能出来ましたし。
ひいひいおじいちゃんの写真が欠けていたことから顔が分からなかったわけですが、あなただったんだな。と。ミゲルの一番の理解者で救いになってくれて本当に良かった。
“人が本当に死ぬときは忘れられること” な本作ですが、死してもなお、残るもの、受け継がれるものがあるんだなと改めて感じました。
