すん

リメンバー・ミーのすんのレビュー・感想・評価

リメンバー・ミー(2017年製作の映画)
4.7
劇場でピクサー映画を観るのは「ファインディング・ドリー」以来。

「Wreck-It-Ralph(シュガーラッシュ)」や「ズートピア」の作風から「ウォルトディズニーアニメーションスタジオ作品のピクサー化」が囁かれる中、今作は(がっつりではないものの)音楽が物語の中心に据えられたミュージカル映画。しかも日本語表題曲「リメンバー・ミー」の作曲は「アナと雪の女王」のロペス夫妻。
まさにピクサースタジオによるのWDAS風の作品である。

最近休業を発表したとなったジョン・ラセターは同2つのスタジオの最高責任者だし、今回はWDAS作品である「Olaf's Frozen Adventure(アナと雪の女王/家族の思い出)」との同時上映で、我々が意識している以上に、2つのスタジオの垣根は無くなってきているのかもしれない。
今後は「Wreck-It-Ralph2」にピクサーのプリンセス、メリダも登場するし、、、
(もっと言えばアイアンマンとかC-3POも出てくる)

肝心の内容。至極丁寧に作られた設定とストーリーの伏線は、やはりピクサー仕込みの完璧さだった。だからこそ若干先の展開が予想できる部分もあるものの、魅力的すぎる世界観とキャラクター描写で決して観る人を飽きさせない。

「トイストーリー2」や「3」「Mr.インクレディブル」「カーズ」「ファインディング・ドリー」などのピクサー作品に共通する「忘れられてしまう悲しさ」が今回も痛烈に描かれていて心を締め付ける。
なんだ、結局めちゃくちゃピクサーらしい作品じゃないか。

結論は「見ろ、そして泣け」に尽きます。
歴代のピクサー作品と比べても、かなり上位に食い込む良作。


そして同時上映の「Olaf's Frozen Adventure(アナと雪の女王/家族の思い出)」全然悪い作品ではないし、ほろっと泣ける映画でもあるんだけど、正直Cocoとセットにした意図は全然読めない、、、「家族」がテーマだから?日本語タイトルの「家族の思い出」って結構核心ついてて良くない気がするんだけど、、、
アナ雪のネームバリューを考えると劇場公開が当然だったのだろうけど、正直ビデオスルーでもよかったと思う。
WDASとしては「Gigantic」がなくなって、とりあえずなんか出さないと!って感じだったのだろうか、、、
なんかそういうオトナの事情ばかり考えてしまいますが、作品は良かったです。ただCocoと並べると、蛇足だなぁ。
久々にエルサが病んでるのが見れて良かったです。
すん

すん