一見かなり美しい作品に見えて、実は…。
あまりヴァンパイア物を見てこなかった自分にとっては勉強にもなった。
カメラワーク、色彩感覚、台詞や人物間のやりとりなど非常に美しい作品だった。
世界観に浸ると言うだけでも一見の価値がある映画のように思える。
雪の中に映るエリと血の異物感。
カメラワークの巧みさによるラストシーンの幸せのような不穏のような感じ等。
かなり美しい作品だった。
ラストの解釈によってはかなりの胸糞で、今後エリとオスカーの関係がエリとホーカンのようになっていくかのようにもとれる。
ヴァンパイアの知識がなさすぎて訳がわからないシーンもあった。下の二つのルール。
ヴァンパイアは猫の天敵である。
招かれた家でなければ入ることはできない。
特に二つ目のルールはかなり重要に思える。
心の底から家に招き入れたオスカーは心身ともにヴァンパイアを受け入れたことになってしまうのかもしれないし、そう考えると実は大変なことをしてしまったのかもしれない。
エリが助けに来たシーンの描写も良かった。
なんでこんなにアップで靴を写すのかと思ったらそう言うことね。と。
去勢のシーンのモザイクと、日本版タイトルに騙されてたが、エリは少年だったのか。だいぶ物語の意味も変わってくる。
主役二人の演技が素晴らしかった。
オスカー役の男の子は気弱で可愛らしく、いじめっこだけど成長を見せる姿が印象的。
エリ役の女の子は非常に美しく、でも、顔のシワとかの使い方から只者ではないことを予感させてくれた。
北欧映画多分初挑戦だったが楽しめた。
ボーダーも見てみたい。