りこぴん丸

ぼくのエリ 200歳の少女のりこぴん丸のネタバレレビュー・内容・結末

ぼくのエリ 200歳の少女(2008年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

生き血を吸って生きるエリと「ぼく」のヒューマン系スリラー。
ヨーロッパ独特の間というか、余白の撮り方が好き。
グロも「うわっ見れない」という程でもないからちょうど良い。

生きていく為の本能で人を殺さなければいけないエリ、それに気付きながらも一緒にいたい「ぼく」。
始めはこっそり髪を眺めるだけの存在だったエリとの距離が近づくに連れて、核心に迫っていく様が不気味なのに切ない。
いじめられっ子の「ぼく」が、狩猟本能だけで生きてきたエリに惹かれていくのは、とても自然で設定的にも良い納得感。

2人は繋がりを知られないようにモールス信号を使っていて、これが原題の「モールス」になっている訳だけど、
ただ邦題はもっと適正なものがあったと思うな。
この映画は「ぼく」と「エリ」の視点で終始描かれている訳で、そこに少女という概念はないから。
でも物語としてはとても楽しめたのでなかなかのお気に入り映画。
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