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傷物語I 鉄血篇のsatoshiのレビュー・感想・評価

傷物語I 鉄血篇(2016年製作の映画)
3.5
 西尾維新の代表作。物語シリーズは原作は1作目しか読んだことがなく、基本的にアニメで追っています。しかしそこまでファンというわけでもないので、本作は劇場ではなく、DVDにした次第です。その他にも、TSUTAYAの契約更新のレンタル料金無料券の使い道が無かったから、というのも、理由としてあります。

 結論を書いてしまうと、面白かったです。劇場用という事もあり、とてつもないクオリティで、また雰囲気も少しTVとは違っていました。

 まず作画です。これがシャフトの本気なのですね。素晴らしいです。阿良々木さんがぬるぬると動く動く。他にも忍野の銜えタバコとかキスショットとかやたらと動きます。見ているだけで楽しいです。また、劇場を意識したかのような構図とかも結構ありましたね。

 しかし、全体的にTVとは雰囲気が違っていましたね。元々前日譚的な話のせいもあるでしょうが、全体的にシリアスでした。やはり、阿良々木さんのキャラのせいでしょうか。今でこそハーレムを建設し、変態的な性癖とテンションと、鋭いツッコミが売りの彼ですが、まだ初期ですから、少しシニカルな感じです。しかしムラムラしてエロ本を買いに行ったり、幼女を撫でていくうちにテンションが上がっていくなど、後の変態性は随所に垣間見れます。

 また、キャラ同士の掛け合いが売りの本作ですが、それが少し少ないのも原因かもしれません。阿良々木さんのモノローグも無いですし。

 しかし、本作で彼は本当に災難ですよね。吸血鬼を助けて吸血鬼になり、太陽のもとで生きられなくなるばかりでなく、命まで狙われて、挙句の果てに200万円の借金ですよ。お人好しすぎです。そこが良いんですけどね。

 他のキャラも良いですね。序章として、これからが楽しみになる内容でした。

 後、本作が3分割にされてるのって、原因は西尾維新先生ですよね。彼がキスショットを「鉄血にして熱血にして冷血な吸血鬼」と命名していなければ、別の形で公開されてたかもしれませんね。
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