都部

傷物語I 鉄血篇の都部のレビュー・感想・評価

傷物語I 鉄血篇(2016年製作の映画)
2.1
傷を負ったのは彼か観客か?

作画と演出、あと声優様の演技には文句の付けようがないが肝心の内容その物が極めて駄目だ。
この作品、延期に延期を重ねた末に公開された作品であるのだが、まず年単位で客を待たせていざ公開となったら三分割というのが非常に舐めていると思う(この点は純粋な怒りであり、評価には関係しない)。

キスショット邂逅が映像としても盛り上がりとしても白眉。というか、その点くらいしか褒める部分が見られない。ケレン味溢れる演出で事態の深刻さを描くのは良いが、本作における話の薄っぺらさはどうにも隠せていない。
この話がまるまるプロローグなのだから仕方ないのかもしれないが、三部作の一作目。話の掴みとして内容はこれでいいのか、脚本とはそうした構成を整えてチューンしてこそではないのか。商業作品として、あまりにネームバリューに頼った振る舞いを見せる内容で見ていて恥ずかしくなる。
熱血編に続く!
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