物語前半のセットアップでいつの間にか小松菜奈と菅田将暉が仲良くなって、クラスの友達とも仲良くなってて置いてけぼりにされた感があった。（あと、セリフで語るシーンがちょくちょくあって、ちょっと距離をとって観てしまった）
しかし、物語後半以降の現実と虚構を行き来する構成が映画っぽくて面白かった。最近観た今敏の『千年少女』といい、『告白』といい、日本映画にはこの「現実ー虚構」を映像で表現するのが多いんだろうか、それともたまたまなのか、、
あと、なにより山戸監督の作家性には脱帽する。少女の身体性という観点から描く脚本と、細やかなカット割りや黒澤明を思い起こす画面内を動き回る人物、きらびやかな音楽といった演出が光っていた。
