みかさ

溺れるナイフのみかさのレビュー・感想・評価

溺れるナイフ(2016年製作の映画)
2.8
東京から田舎にきたナツメは、神の家の子のコウに出会いお互い惹かれていく
話は何となく漫画チックでありがちな流れだが、設定は面白く思った。
映像的にはロングで撮るのが多くて、なぜにロングで長回し?のように絵的に飽きてくる。
途中変な挿入歌が2度入るが、なぜに今この曲?というぐらい映画や場面に合ってなく、変に爽やかで監督の趣味で入れたかったのかな?とも。
途中の椿の所の絵はMVのようにきれいで、作品の中で一番いいシーンだったが、ナツメが口に加えていなかった椿が次の瞬間に口に加えてたりと繋がりのアラが目立つのがもったいない。

コウ役の菅田将暉は危うい不思議な魅力を出していて適役だが、ナツメが襲われた後の変化が演出的にわかりにくい。
もっとあの時の無敵と思ってた自分への挫折みたいなものを演出で表せたらわかりやすかったような。

小松菜奈は悪くはないが画面によってはとても不細工に映る。
それも監督が気づかなくてはいけないところ。
オーラを感じない。

重岡大毅はとても良かったし、演技にホッとする所もあるのだが、声がなんか高すぎて引っかかる。
噛んだセリフは演出的にいいと監督が思ったのかもしれないが2度もあるとちょっと変。

上白石萌音はとても嫌な感情をうまく演技に出していて見ていても嫌な子だなぁと思えるのだが、やはり演出的にあと少し欲しかった。
ナツメに話してる最中だったのにコウが来て写真集が出来たと二人で行ってしまうところで窓から見つめてるとか、そういうの欲しかった。

カメラマンが映画を撮るのもありだけど、そんなに有名なカメラマンが撮った映画があれ?!もっと芸術的な映画なのかと思った。
確かに最後に繋げるためなのかもしれないが、あれはない。
監督が、目の前にいたら色々と聞いてみたくなる作品。
予算や日数が無かったとか、それ以前の問題。

キャストは良かったのでこのスコア。
演出的にはもっと低い。
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