最初から最後まで、ずっと鬱々とした雰囲気で疲れた。前日にニトラム観たから余計だわ。
立派な家を建て、家族で慎ましく暮らしている。世間から見たら幸せな家族と映っていただろう。
でも実際は夫は非常に威圧的で、妻にも暴力を振るう。自分が一番正しいと思ってる。
妻は、そのうっぷんを次男を溺愛する事で、紛らわせようとしている。
子供が成長するにつれ、だんだんと歪みが大きくなって、すれ違っていく。
社会に上手く適応出来ないでいる次男を若葉竜也が公演。この人こういう屈折した役上手いよね。
こんな家族、世間には五万と居て、殆どがこんな大きな事件にはなっていない。この違いは何なんだろう。親の育て方という問題では無いと思う。
そして、殺人犯の家族の抱える息苦しさも十二分に伝わって来る。その息苦しさ、絶望感を三浦友和が迫力の演技で伝える。すごい存在感だった。