ふぁいぽ

梅切らぬバカのふぁいぽのレビュー・感想・評価

梅切らぬバカ(2021年製作の映画)
3.6
地味だが良い映画だった。
加賀まりこを久々にスクリーンで見た。年を重ねても輝きを失っていない。
塚ちゃんも良いね。彼は何故か観ていて安心する。

この映画では何が正解という事は描かれていないし、押し付けてもいない。
ただ障害者でも住み慣れた地域に住み着続けられれば良いのにと私は思った。
その為に足りない事は何か考えさせられる。

地域の人達の心無い態度は観ていて悲しくなる。なぜこんなにも心が狭いのか。
自分達さえ良ければ良いという人達があまりにも多い世の中。決して映画だけの世界ではない。

日本の社会はコミュニケーションが不足している。ましてや自閉症の人と直接触れ合う機会なんてない。でも、相手を知る事で偏見が無くなり、相手を思いやる気持ちが芽生えるのではないかと思う。隣の家族がいい例。

馬は大きい声を出すとびっくりするからと教えてあげれば良いだけなのに、嫌な顔をするだけ。チョットした事で鬼の首を取ったように騒ぎ立てる。住みにくい世の中だな。

相手を責めずにちょっとだけ受け入れてみるようにするだけでも、住みやすい世の中になるのにな、、、なんて思った。