メロウ

ガタカのメロウのネタバレレビュー・内容・結末

ガタカ(1997年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

近未来SFとしては、サスペンス混じりのリアルな作品だったと思う。
この作品、主人公のヴィンセントは指紋や髪、あらゆるDNAを抽出できるものから工作しようと、綺麗好きな設定になっている。
あれだけ犯人はガタカの中にいると疑っていた刑事も、犯人が確定してからきっちり片がついたような口ぶりだった。
物語自体も、すっきり作られていることで監督もそのような性質があるような気がした。
ずっとヴィンセントを追っていた若い刑事、弟だとは思わず驚きました。意識すると似ているような?
それからジュードロウがとても美しい。あの容姿からか、脇役のジェロームの方が目立っている気がした。
最後はなんとも言えず泣いてしまった。自分の夢を他人に託す。彼は遺伝子をヴィンセントに引き渡す時も、とても協力的だったがどんな思いだったのだろう。刑事と遭遇し口論になったとき、自分は宇宙飛行士だと胸を張って言った。彼は恵まれた遺伝子を持ちながらももう宇宙に行けないことを深く後悔していたはずだ。ヴィンセントが恵まれた遺伝子を持っておらず、本気だと言うことを常に考えた上で、宇宙飛行士になる夢を諦めてはいないと言うことが出来ず、どれだけ辛かったのだろう。だからこそあのラストは本当になんとも言えなかった。傑作です
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