Denkishino

ガタカのDenkishinoのレビュー・感想・評価

ガタカ(1997年製作の映画)
4.7
評判が良い聞いて鑑賞。
評判が良いと聞くと、どうしても素直に観られなくなるのですが、それは無く良いSF作品でした。
劣等と優等が遺伝子レベルで文字通りの差別をされ、それに応じた人生が送られる。大変面白い設定ですが、これは可能になる日が来そうですね。ガンの遺伝子が無いとか。必ず倫理、道徳観念に問題が出てくるでしょうが…。それはさておき、静かな事が好きでした。遺伝子において劣等な主人公が、ただの努力で優等を抜くのでは何も面白くありません。そこに優等生だけれど不運な者を絡めて来るあたりが、とても物語に深みを与えます。その人物の有り様、ジュード・ロウの役柄はとてもとても人の有り様に迫ります。何故主人公に捧げるのか、これに説明的な事が無いことが良いですね。そして、音楽。寂しげな、淑やかな音楽が映画の雰囲気を固めます。ラストを噛み締めながらのスタッフロールは、涙ぐみました。良い映画でした。

追記
2017,5,21
読売新聞一面。

将来の子 遺伝病検査
両親から遺伝病の発症確率を調べるサービスを遺伝子検査会社が開始する計画。

ついに来てしまったかも知れない…。
ガタカの世界
Denkishino

Denkishino