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七日のCHEBUNBUNのレビュー・感想・評価

七日(2015年製作の映画)
3.0
【繰り返しの退廃】
来週、東京国際映画祭で作品賞を獲った「プールサイドマン」が公開される。

それに合わせて、渡辺監督の「七日」を観てきた。

現在、新宿武蔵野館では「パターソン」という、ある男の地味で美しい一週間映画が公開されている。あちらは人生賛歌、光の映画に対し、こちらは人生鎮魂歌、闇の映画だ。

田舎の農場を舞台に、飯を食う、牛の世話する、糞みたいな空間で働く。都会民にとって苦痛すぎる日々が台詞なしで描かれる。

本作を観て、「ニーチェの馬」を思い出した。辛い、辛い作品なのに、どこか忘れられない。映像の構図がシャープでクールなところは共通するものを感じる。

確かに、東京国際映画祭で上映以後、一般公開できなかったのも分かるニッチすぎる作品だが、この1週間上映を逃したらなかなか観ることのできない作品なので、おヒマな方は是非新宿武蔵野館へGO!
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