Makiko

イングリッド・バーグマン 愛に生きた女優のMakikoのレビュー・感想・評価

3.5
本作の半分くらいの長さのドキュメンタリーを観たことがあり、長いなこれ、と感じたけれど、やはり”in her own words” であること、手紙や日記やインタビューなどの記録に基づいた作品であることで、イングリッド・バーグマンの素顔により迫っていく感じがした。
どこまでも型破りな人というか、むしろこの世に存在する「型」の方がおかしいんじゃないか、と思わせるような、堂々とした自由な生き様。イングリッドの言葉を借りれば、彼女は本当に「天使」だったのではないか。

ロッセリーニとの不倫問題や仕事での生真面目で頑固な様子など、その行動を批判されることの多い女優なので、ああこれは人に好かれないタイプだなと思っていたけれど、4人の子どもたちが皆「そばにいてほしかった」と言っているのを聴くと、ハートの熱いひとだったのだとわかる。

出演映画については本当にあっさりだが、『昼下がりの情事』のオファーが来ていたことと、『追想』でのオスカー受賞時の代理をケイリー・グラントが務めた(ほど仲が良かった)ことに胸が熱くなった。
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