この突き抜け具合!
好きな音楽を爆音でかけながらFPS(一人称視点シューティング)ゲームしてる感覚を本当にそのまんま映画にしたような作品でした!
色々な武器や乗り物、アイテムを使ってスリリングな映像と共にガンガン突っ走って進んでいきます。
よくR15でおさまったなというぐらい人体に対して武器を使ったらこうまりますよという描写が容赦ないです、つまりグロいです。
中盤くらいから、映像的な面白さとは裏腹に物語への感情移入が解離して単にボケーっと観ている感覚になりますが終盤にはしっかりとヘンリーという主人公の物語をこの作品ならでは映画的に締めくくってくれたと思いました。
そこまで詳しくないけど色々なアクションゲームへのオマージュがあったと思います、とりあえず「スーパーマリオ」っぽいのがあったのでなんか嬉しかった。
このイリヤ・ナイシュラーという監督、元々「Biting Elbows」というバンドのフロントマンで、自身で監督したそのバンドのMVが今作のようなFPS的な映像だったことから注目を浴びてこの『ハードコア』の制作に至ったんだけど、映画の後にカナダのグループ「The Weeknd」の為に一度だけ銀行強盗目線のFPSなMVを撮ってますね。『ハードコア』の前と後で作られたこの2つのMVを見比べてみると面白かったです。
ちなみに、誰が作ったか知らないけど平凡な会社員の一日を描いた短いパロディ、『ソフトコア・ヘンリー』なんてものありました。
監督は今後こういう全編一人称視点の映画は撮るつもりはないらしいですね、自分がやりたい事はやり尽くしたらしいとのこと、確かにこの映画でもうお腹いっぱいです。笑