中国から台湾へ、戦場から戦場へと渡り歩いた父の足跡を娘がたどるドキュメンタリー。
エキセントリックな父親の言動に辟易していた娘の気持ちが徐々に共感へと変化するにつれ、観る人もきっと同じ気持ちをもつようになるだろう。
実際この父親のように、戦場へ行くことは大儀を持つ場合は少ないのではないだろうか。戦場を生活のために出稼ぎ労働するような感覚で話す言葉にはリアリティがある。

適当な感じなのに重みがある男の話。
話の裏側がわかる状態でみると話が繋がって面白いと思われ。

• #yidff2015

口が悪くて態度も悪くて顔も悪くて体型もわるい。そんな一人の男の回想記がなんだか全然憎めないのは、戦争を通して国民党から共産党へ変わったけれど消えることの無い腕に掘られた国民党の入れ墨を力づくで消した大きな火傷の痕や、父の死、故郷への懐古とは異なる思い入れ等の彼のバックボーンと今の笑顔に、まだ誰にも見たことがなかった強い男らしさを感じるからでした。山形にて。