人生をかけ違えてしまった人達のパズルのピースがどんどんはまって行く事で織り成す、切なくて歪んだ物語。
要所的に張り巡らされた付箋も見事で、多くを語らず・見せず、けれどしっかりと物語の本質を見せてくれる。
見る側に多くを考えさせる手法は物語が進むにつれて心がゾワゾワと音を立てて行く。
あの時ちょっと待っていれば、こんな生き方をしていたら、これからやり直したい。そんな感情が円環の理の中でグルグルと巡っては、定めとしてやはりこの結末は来てしまうのだろう。
監督がまどマギから強いインスピレーションを貰っただけある作品であった。
最後に長山洋子さんの歌｢春はSA・RA・SA・RA｣(本編では『魔法少女ユキコ』)が劇中で流れるのだが、本当にインパクト大で心に響いてくる。
