りっく

ヤクザと憲法のりっくのレビュー・感想・評価

ヤクザと憲法(2015年製作の映画)
4.4
まず「ヤクザ」という被写体と距離感を詰められた関係性を構築できた時点で成功は約束されたようなもの。布にかぶされた縦長のものを「マシンガンですか」と軽口を叩ける関係性がすごい。

そして暴力団の組織図の中でそれぞれの役割を担っている人物を追うのに加え、彼らを「善悪」ではなく、法の下の平等という大枠での「オンオブゼム」として捉えている認識が正解。

顧問弁護士と警察のやり取り等、国家権力と弱者の構図にも見えてきて、物事を図式的にとらえる自らの先入観をも見直したくなるような刺激的な一作。
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