このレビューはネタバレを含みます
メキシコに旅行した時、政府と麻薬は切っても切れない関係だとガイドさんから聞いて、あまりにも私の知ってる現実とかけ離れてて帰国してからも笑い話にしてた。
だけどその相容れないはずの二つが何故一緒に語られるのか引っかかってて、帰国してから軽い気持ちでグレートジャーニー見始めたら止まらなくなった。
で、この映画だけどすごく近い所で取材してるのがビシビシ伝わってきてみぞおちのあたりが重たくなってくる。家族を殺された人の泣き声、拷問されてる人の呻き声、戦闘時の怒号。
でも1番衝撃を受けたのは一般市民らしきおじさんにカルテルの疑惑をかけて車内で尋問してるシーン。当人にしかわからない、犯人の特徴とかそのおじさんが疑わしい理由はたくさんあるんだろうけど、こうも映像で俯瞰的に見せられるとなんて感情的と言うか…正義のためにやってるはずなんだけどそのシーンでは単純に(自警団の方が)恐いと思った。
自警団/政府/カルテルのドロ沼は正直グレートジャーニーの方がわかりやすく伝わった気がする。
内部に入り込みすぎて翻弄されてしまった。(ドキュメンタリーってこういう事なんだろうけど。)
